冬になると、大雪で高速道路や国道に何百台もの車が止まり、何時間も、ときには丸1日以上動けなくなるニュースを見かけます。「自分には関係ない」と思っていても、帰省や旅行の途中で巻き込まれることは誰にでもあります。
この記事では、JAFのテスト結果をもとに、立ち往生したときに一番気をつけたい一酸化炭素中毒の怖さと、冬に車に積んでおきたい備えをわかりやすく紹介します。
1. 結論:マフラーまわりの除雪と、4つの備えを車に
- 一番の危険:雪でマフラーがふさがると、排気ガスが車内に入り一酸化炭素中毒になるおそれ
- JAFのテスト:車が雪に埋まった状態でエンジンをかけ続けると、16分で危険な濃度に達した
- 積んでおきたい:スコップ・防寒グッズ・簡易トイレ・電源(モバイルバッテリーなど)
- 出かける前に:ガソリンは早めに入れ、天気と道路の情報を確認する
2. 雪に埋まった車は一酸化炭素中毒が怖い【JAFテスト】
JAFは、北海道旭川市で、雪に埋まった車でエンジンをかけ続けたときに、車内の一酸化炭素(CO)がどれくらい増えるかをテストしています。結果は次のとおりです。
| 条件(ボンネットまで雪に埋まった状態) | 車内のCO濃度 |
|---|---|
| 何もしない | 16分で400ppm(短い時間でも危険とされる値)に達し、その6分後には測定できる上限の1,000ppmに |
| 窓を5cmほど開けておく | 約40分で400ppmに達し、その後すぐに800ppm台に |
| マフラーのまわりを除雪する | COはほとんど検知されなかった |
一酸化炭素は色もにおいもないので、気づかないうちに中毒になるおそれがあります。窓を少し開けるだけでは安全とはいえないことも、このテストからわかります。また、エアコンを内気循環にしていても、車体のすき間から排気ガスが入ってくることがあります。
雪の中で止まってしまったら、エンジンは切るのが基本です。寒さでどうしてもエンジンをかけるときは、こまめにマフラーのまわりの雪をどけて、換気も忘れないようにしましょう。
3. 冬に車に積んでおきたい4つの備え

① スコップ
マフラーのまわりの雪をどけたり、タイヤの前の雪をかいて脱出したりするのに欠かせません。車に積むなら、組み立て式や折りたたみ式のものがトランクの場所を取らず便利です。プラスチックより、アルミなど金属のほうが固くなった雪にも使いやすいです。
② 防寒グッズ
エンジンを切ると、車内はどんどん冷えていきます。毛布や、たたむと小さくなるアルミシート(アルミブランケット)、使い捨てカイロ、手袋や帽子などを用意しておきましょう。アルミシートは体の熱を逃がしにくく、軽くて場所も取りません。
③ 簡易トイレ
立ち往生でいちばん困る、という声が多いのがトイレです。何時間も動けなくなると、近くにトイレがあっても行けません。凝固剤と袋がセットになった簡易トイレを、人数分より多めに積んでおくと安心です。車の座席で使えるタイプなら、外に出なくても済みます。
④ 電源(モバイルバッテリー・ジャンプスターター)
スマホは、家族への連絡や道路情報の確認、助けを呼ぶための大切な道具です。エンジンを切っていても充電できるように、モバイルバッテリーを用意しておきましょう。寒さでバッテリーが上がったときに備えて、スマホの充電もできるジャンプスターターがあるとさらに安心です。
このほか、水と食べ物(チョコレートや栄養補助食品など)、懐中電灯、けん引ロープ、タイヤチェーンも、あると心強い備えです。
4. 立ち往生してしまったらやること
- ハザードランプをつける:後ろの車に止まっていることを知らせる(バッテリーの減りには注意)
- 助けを呼ぶ:JAFなどのロードサービスや、道路の管理者に連絡する
- マフラーのまわりを除雪:エンジンをかけるなら、こまめに雪をどけて換気する
- 体力と電池を温存:防寒グッズで体を冷やさず、スマホは必要なときだけ使う
ハザードランプを長くつけていると、バッテリーが上がることもあります。目安はこちらの記事で計算しています。
ハザードつけっぱなしは何時間でバッテリー上がる?1時間なら大丈夫?電球とLEDの目安
5. よくある質問
Q. ガソリンはどれくらい入れておけばいい?
大雪の予報が出ているときに長い距離を走るなら、早めに満タン近くまで入れておくと安心です。立ち往生してエンジンをかけたり切ったりしていると、思ったより燃料が減ります。
Q. 電気自動車なら一酸化炭素の心配はない?
電気自動車は排気ガスが出ないので、JAFのテストでもCO中毒の心配はないとされています。ただし、暖房で電池を使うので、残りの電池の量には注意が必要です。
まとめ:マフラーの除雪と、4つの備えで命を守ろう
- 雪に埋まった車でエンジンをかけ続けると、JAFのテストでは16分でCOが危険な濃度に
- 窓を少し開けるだけでは不十分。マフラーまわりの除雪が一番の対策
- 車にはスコップ・防寒グッズ・簡易トイレ・電源を積んでおこう
- 大雪の予報の日は、ガソリンを早めに入れて、無理な外出を控えるのが一番
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