「バッテリーが上がって、近くの人がブースターケーブルを貸してくれた。でも、どこから先につなげばいいの?」「赤と黒、まちがえたら火花が出そうでこわい…」と手が止まっていませんか。
ブースターケーブルは、つなぐ順番さえ守れば、むずかしい道具ではありません。この記事では、JAFや自動車メーカーの取扱説明書にのっている手順をもとに、つなぐ順番・外す順番を図と表でまとめました。ハイブリッド車やトラックの注意点も解説します。
1. 結論:赤は「上がった車の+」から、外すのは逆の順番
- つなぐ順番は①赤→上がった車の+ ②赤→救援車の+ ③黒→救援車の- ④黒→上がった車のエンジンの金属部分
- つなぐ前に、救援車のエンジンは止めておく。つないだあとにかける
- 救援車のエンジン回転を少し高めに保ったまま、上がった車のエンジンをかける
- 外すときは、つないだときと逆の順番(④→③→②→①)
- ハイブリッド車は、ほかの車を救援する側には使えないのが基本。トラック(24V)も救援車にできない
覚え方は「赤(+)からつないで、黒(-)は最後にエンジンへ」です。
2. 作業の前に確認すること
- ケーブルの点検:被膜が破れていないか、断線していないか、クリップがぐらついていないか。傷んでいるケーブルは使わない
- 電圧が同じか:一般的な乗用車は12V。トラックなどの24V車は救援車にできない
- 救援車がハイブリッド車ではないか:多くのハイブリッド車は、ほかの車を救援できない
- 2台の車を近づける:ケーブルが届く位置まで寄せる(車どうしは接触させない)
- 両方の車のエンジンを止め、AT車はP(パーキング)、MT車はN(ニュートラル)にして、サイドブレーキをかける
- バッテリーのまわりでたばこ・ライターなど火を使わない
ライトやエアコン、オーディオなどの電装品も、両方の車で切っておきましょう。
3. ブースターケーブルをつなぐ順番(4ステップ)

| 順番 | ケーブル | つなぐ先 | ポイント |
|---|---|---|---|
| ① | 赤 | 上がった車のバッテリーの+端子 | +の記号やカバーで確認 |
| ② | 赤 | 救援車のバッテリーの+端子 | 赤のクリップを車体の金属に触れさせない |
| ③ | 黒 | 救援車のバッテリーの-端子 | ここから先は黒のクリップの扱いに注意 |
| ④ | 黒 | 上がった車のエンジンの金属部分など | 取扱説明書で指定された場所につなぐ |
最後の黒は、上がった車のバッテリーの-端子ではなく、エンジンの金属部分など、バッテリーから少し離れた場所につなぐのが基本です。最後につなぐ瞬間は小さな火花が出やすいので、バッテリーから離れた場所でつなぐほうが安全だからです。
つないでいる途中は、赤と黒のクリップどうしを絶対に触れさせないでください。ショートして火花が出たり、ケーブルが熱くなったりするおそれがあります。
4. エンジンのかけ方と、ケーブルの外し方
- 救援車のエンジンをかける:4本が確実につながったのを確認してから
- 救援車のエンジン回転を少し高めに保つ:アクセルを軽く踏んでもらう。メーカーによっては、この状態で5分ほど充電してからかけるよう案内している車もある
- 上がった車のエンジンをかける:かからないときは、何度も続けてかけずに少し間をあける
- エンジンがかかったら、ケーブルを逆の順番で外す
| 外す順番 | ケーブル | 外す場所 |
|---|---|---|
| 1番目 | 黒 | 上がった車のエンジンの金属部分など |
| 2番目 | 黒 | 救援車のバッテリーの-端子 |
| 3番目 | 赤 | 救援車のバッテリーの+端子 |
| 4番目 | 赤 | 上がった車のバッテリーの+端子 |
エンジンルームでは、冷却ファンやベルトにケーブルや手、服が巻き込まれないよう注意してください。エンジンがかかっていると、ファンが急に回り出すことがあります。
5. エンジンがかかったあとにやること
エンジンがかかっても、バッテリーはまだ空に近い状態です。すぐにエンジンを止めると、もう一度かからなくなることがあります。しばらく走って充電しましょう。走る時間の目安はバッテリー上がりの後は何分走ればいい?30分が目安の理由とアイドリングとの違いで計算しています。
また、バッテリーが古くなっていたり、発電機(オルタネーター)が不調だったりすると、走ったあとでもまた上がることがあります。早めにディーラーやカー用品店で点検を受けてください。交換の目安は車のバッテリー寿命は何年?交換時期の目安と弱ってきた4つのサインにまとめています。
6. よくある失敗と防ぎ方
| よくある失敗 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 赤と黒を逆につなぐ | 火花・ヒューズ切れ・電装品の故障のおそれ | +の記号を必ず目で確認する |
| クリップどうしが触れる | ショートして火花が出る | つないでいない端を離して持つ |
| 赤のクリップが車体に触れる | ショートして火花が出る | ②をつないだら黒の作業まで赤に触れない |
| 外す順番をまちがえる | 外す途中でショートしやすい | 黒(最後につないだもの)から外す |
7. ハイブリッド車・トラックの注意点
ハイブリッド車は「救援する側」に使えないのが基本
JAFは、ハイブリッド車は構造上、ほかの車のバッテリー上がりを救援することはできないと案内しています。救援車として使うと、車のシステムに負担がかかって故障するおそれがあります。家族の車がハイブリッド車なら、救援車にはしないでください。
一方、ハイブリッド車が救援される側になれる車種はあります。ただし、つなぐ場所が補機バッテリーではなく、エンジンルーム内の「救援用端子」に決められている車種もあるので、必ず取扱説明書を確認しましょう。
トラック(24V車)は救援車にできない
大型のトラックなどは電圧が24Vで、一般的な乗用車(12V)とは違います。24V車から12V車へ救援すると、電装品が壊れるおそれがあるので使えません。
8. 救援車がいないときは?
ブースターケーブルは、電気を分けてくれるもう1台の車がいないと使えません。夜の駐車場や、ひとりで出かけた先では困ることもあります。
そんなときに便利なのが、本体の電池からバッテリーに電気を送るジャンプスターターです。つなぐのは自分の車だけで、手順もシンプルになります。ケーブルとの違いはブースターケーブルとジャンプスターターどっちがいい?違いと選び方を比較、機種の選び方はジャンプスターターの選び方とおすすめ4選で詳しく比べています。
9. 車に積んでおきたいもの
ブースターケーブル:100A・長さ3m以上が目安
軽自動車から普通車まで使うなら、100A前後・長さ3m以上のものが目安です。2台を横に並べられない場所でも届きやすくなります。
ひとりで対処したいならジャンプスターター
軽・コンパクトカーならカシムラ KD-238、普通車〜ミニバンなら KD-239 が目安です。対応できる排気量は機種ごとに決まっているので、車検証で自分の車の排気量を確認してから選びましょう。
まとめ:赤からつないで、外すのは逆の順番
- つなぐ順番は赤:上がった車の+→救援車の+、黒:救援車の-→上がった車のエンジンの金属部分
- つなぐ前に救援車のエンジンを止め、つないだあとでかける
- 外すときはつないだときと逆の順番
- クリップどうし・赤のクリップと車体を触れさせない
- ハイブリッド車・24Vのトラックは救援車にしない。車種ごとの手順は取扱説明書で確認
- エンジンがかかったらしばらく走って充電し、早めに点検を
※価格は2026年10月時点の楽天市場の目安です。
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